飛鳥旬のブログ

自分のアトピーは自分で治そう!

好きと嫌い

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東京のメルマガ読者M君と京都の嵐山へ。

あれは小学生の3年頃だったと思う。
缶詰の「アスパラガス」を食べて吐きそうになった。で、「これは食べ物じゃない!」と。同じ頃、初めてチェルシーのヨーグルト味を知って、「こんな美味しいものが世の中にあるのか!」と感動した。その後、私の中でアスパラガスは「嫌い」。チェルシーのヨーグルト味は「好き」なものの典型となった。

 

で、その「好き」と「嫌い」が今もそのまま続いているかと言えば、そうでもない。その後「アスパラガス」は好物となり、チェルシーのヨーグルト味は好きでも嫌いでもない、と言った感じ。

 

ところで、この「好き」と「嫌い」は、人間関係でも同じようだ。
ある女の子に対して、「好き」と思ったのは中学3年の時。一方、30代の頃、職場でどうしても好きになれない、と言うより、正直「嫌い」な後輩に手を焼いていた。この「好き」と「嫌い」の感情は比較的長い期間続いた。

 

で、その「好き」と「嫌い」が今も続いているかと言えば、全然そうではない。
当時「好き」だった彼女とは、今、会おうと思えばいつでも会えるけれど、自分から会いたいとは思わない。一方、当時あれほど手を焼いた後輩が、今では本音トークのできる数少ない後輩となっている。

当然、「好き」なままな人もいれば「嫌い」なまま人もいる。
でも、それは必ずしも「絶対的」なものではない気がする。

 
で、「好き」「嫌い」と言えば、今も思い出すのは30代後半の女性Hさん。
彼女は三重県在住。5年位前にアトピーの相談を受け大阪市内でお会いした。
余談になるが、私がアトピーの相談を受けるのは何故かこの年代の女性が多い。比率で言えば70%位が女性だが、年齢的には30代半ば~40代前半までに何故か集中していて、逆に男性の場合は20代後半から30代半ばに集中する。

で、女性の場合、会話の進行は大抵2パターンに分類される。
ひとつは、いわゆるマシンガントーク。で、もうひとつは、受講生タイプ。
ちなみにHさんは典型的なマシンガンタイプ。このタイプはとにかく「聞く」ことが大事で、これに専念しなくては信頼関係は築けない。

 

私はアトピーの相談を受ける際、何が一番大切かと言えば、それは信頼関係だと思っている。これは理屈ではなく経験則なのだが、たった半日程度の出逢いでも信頼関係が無ければ、双方にとってそれは勿体ない時間になってしまうのだ。

話を戻してHさん。
マシンガントークが始まって間もなく、突然、「私は主人が嫌いです!」とバッサリ。その後も「嫌い」な主人を滅多切り。長女が非行に走った原因他、何より彼女のアトピーが劇的に悪化したのも「嫌い」な主人が原因との分析だった。


結論から言うと、私は主人のことが「好き」でも「嫌い」でも、どっちでも構わないと思う。客観的に観れば、雨を善悪で語れないように、究極的に観ればHさんのご主人も善悪では裁けない(と言うか、他人には分からない話)。でも自分の夫を「嫌い」と感じる心は苦そのものだ。夫のことを「嫌い」と感じたその瞬間、表面上は気付かなくても心の深い部分は苦を感じている。そして苦に満たされた心の持ち主、つまり私は、そのこころ故に自ら苦しむことになる。私は、この苦しみこそ諸悪の根源だと思う。

 

もう少し言うなら、「好き」とか「嫌い」と言う感情も、それを自覚した瞬間、それに気付いた瞬間、そのまま手放してしまえばどうってことない気がする。何故なら、「好き」や「嫌い」なんて、実は明確な根拠や実体がある訳ではなく、その時の気分とか環境に影響されていることが多いのだから、時間が経てば勝手に解決!なんてこともあるからだ。逆に、一番ダメなのは執着すること。

 

この歳(57歳)になって思うこと。
それは、良いことも悪いことも好きも嫌いも、とにかく執着はダメだと言うこと。世の中は生成と消滅の繰り返しと言うか、とにかくいろんなものが次から次へと生まれ、そして消える。そんな状況で、何かに執着すると身体にも心にもよくない。そんな気がします。もちろんアトピーにもね。手放そう!


余談。

昨日、京都の嵐山でお会いした東京のM君(25歳男性)との時間は最高だった。
アトピーの相談が中心かと思えばそうではなく、(実際アトピーは殆ど分からない状態。)で、本人曰く「とにかく飛鳥さんに会ってみたかった」と。
で、お互いこれと言った会話をする訳でもなく、二人並んで嵐山のそよ風を感じていた。本当に1時間位、無言でじっと座っていただけ。会話が弾むのはそれはそれで楽しいけれど、私はこんな出逢いも大好きだ。こんな贅沢な時間があっていいのだろうか・・。その時間、その空間に一緒にいることが大事。そんな彼とお盆休みに再会の約束をした。次は伊豆で会おう!と。今から楽しみ。